大人の矯正

大人の矯正

全ての歯が大人の歯に交換したら大人の矯正(二次矯正)の対象になります。成人してからという意味ではありません。成人はもちろん対象ですが、早い子だと10歳くらいには全ての歯が大人の歯に代わります。ご自身やお子様が大人の矯正の範囲か、わからない場合は一度ご相談ください。

治療前・治療後

叢生(そうせい)

乱ぐい歯とも言い、歯が凸凹に重なって生えている、歯の生え方が不揃いであるような状態を指します。顎が小さくなっている現代人に多い状態で、八重歯もこれに当たります
主訴:歯並びがでこぼこしている
診断:歯列叢生症
初診時年齢:15歳2ヶ月
治療種別:本格矯正
外科処置:上顎左右第一小臼歯、下顎左第一小臼歯、右第二小臼歯の抜歯
主な治療装置:マルチブラケット装置、
矯正用アンカースクリューなど
治療期間:3年7ヶ月
治療費: 90万円(税別)
治療毎処置料: なし

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

いわゆる出っ歯と呼ばれる状態です。上の前歯や上の顎そのものが前に出て、下の顎が後ろに下がっている状態を言います。上顎前突には、顎の骨に問題がある場合と、歯だけが前に出ている場合があります。

主訴:上の歯が出ている
診断:叢生を伴う上顎前突症
初診時年齢:7歳10ヶ月
治療種別:1次矯正、2次矯正
外科処置:上顎左右第一小臼歯の抜歯
主な治療装置:歯列弓拡大装置、マルチブラケット装置など
治療期間:1次矯正11ヶ月、2次矯正2年1ヶ月
治療費:1次矯正40万(税別)、2次矯正50万円(税別)
治療毎処置料: なし

下顎前突(かがくぜんとつ)

受け口とも言い、噛み合わせた時に下の前歯が上の前歯よりも前に出てきてしまっている状態を指します。反対咬合は、不正咬合の中でも特に早い時期から噛み合わせを整え、治療を行うことが大切です。

主訴:下の歯が出ている
診断:歯槽性下顎前突症
初診時年齢:11歳5ヶ月
治療種別:本格矯正
外科処置:下顎右第二乳臼歯、左第二小臼歯の抜歯
主な治療装置:マルチブラケット装置、矯正用アンカースクリューなど
治療期間:3年3ヶ月
治療費:90万円(税別)
治療毎処置料: なし

※上記以外にも歯並びの不正には様々な形態があります。ここに示されてはいなくても、ご自身やお子様の状態が気になる場合は一度、ご相談ください

トータル ビューティ バランス

矯正治療は口元のバランスを整えます。口元のバランスは顔全体の美しさにも大きく影響します。矯正治療の診断には、こういった「トータル ビューティー バランス」を考えることが大事で、これを元に前歯の位置を決め、治療計画を立てていきます。
詳しくはこちら

Q:子供の矯正(一次矯正)との違いは何ですか?
A:子供の矯正は主に前歯の矯正になります。大人の矯正は上の歯も下の歯も、前歯も奥歯も綺麗に治す治療法です。

Q:成人してからでも矯正治療ができるのでしょうか?
A:できます。矯正治療というと子どもがするものと思われる方もいるかもしれませんが、成人になってもきれいに治すことができます。おおうちクリニックでは10代から20〜30代の方が多いですが、シニア世代の方もきれいに治されています。

Q:高校生です。受け口のため、矯正を考えているのですが、治療法や費用についておしえてください。
A:高校生の受け口の治療では、原因と成長が大事なポイントになります。原因では骨格性のものか、歯槽性のものかについて、精密に調べる必要があります。骨格性であれば、手術で顎を引っ込める方法を考える場合があります。歯槽性であれば、歯を動かすことより改善できる可能性が高いと思います。また、まだ成長が止まっていなければ、成長量を加味した治療計画を立てることになります。治療費用ですが、骨格性の場合、健康保険が適用になります。歯槽性のものであれば、およそ85万から90万の間だと思います。

治療方法

治療の方法は大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正(アライナー矯正とも言います)に分けられます。さらにワイヤー矯正は表側ワイヤーと裏側ワイヤーに分けられます。どの方法で行うかは歯の動きやすさ、どの方法が早く綺麗に治るか、患者さんのご希望によって決められます。

治療進行状況のモニタリング

治療を少しでも効率よく、期間をわずかでも短くするために、治療の進行状況を一覧出来るデータベースを活用しています。
これにより、誰がどのくらいどのステップで治療を受けているかモニタリング出来るので、治療のムダを大いに省くことが出来ます。
患者さんの「あとどのくらいかかるのか」という不安にお答えします。

大人の矯正(二次矯正)の良いところ、悪いところ

■良いところ
  • 歯並びが整うことにより、咀嚼しやすくなります。
  • 咬む力が分散され、特定の歯への負担が軽減されます。
  • これにより、歯全体の寿命が伸び、将来入れ歯になる可能性が低くなります。
  • 口元の審美性が整います。
■悪いところ
  • 歯根が短くなることがあります。
  • 歯肉が退縮することがあります。
  • 保険外診療なので、全額自己負担になります。

ワイヤー矯正

■表側矯正

歯の表側にワイヤーとブラケット(ワイヤーを止める器具)をつけて歯を動かす治療法です。通院間隔は4週間から6週間ごと、治療期間は概ね3年程度です(個人差あり)。

◆良いところ
  • 取り外しする必要がないので、持続的に歯が動いていきます。
◆悪いところ
  • 歯磨きに時間がかかります。
  • 口内炎ができることがあります
■裏側矯正

歯の裏側にワイヤーとブラケットをつけて治す治療法です。表側矯正と治療間隔、治療期間は変わりません。一回の診療時間は60分程度かかります。上の歯は裏側、下の歯は表側ということもできます(ハーフリンガル法)

◆良いところ
  • 表側矯正に比べて目立ちにくいです。
◆悪いところ
  • 一回の診療時間が長くかかります。
  • 舌炎ができることがあります。
■マウスピース矯正

取り外し可能な透明のマウスピースをはめて歯を治すやり方です。1日22時間以上の装着が必要です。治療期間は表側矯正と変わりませんが、通院間隔は2ヶ月から3ヶ月ごとになります。

◆良いところ
  • 透明なので目立ちません。
  • 外して歯が磨けるので衛生的です。
◆悪いところ
  • 装着を忘れると歯が動きません
  • 奥歯が噛み合わなくなるといった問題が取りざたされています

Q:マウスピース矯正を始めたら、奥歯が噛まなくなってしまって困っています
A:マウスピース矯正によって最近よく報告されている副反応です。当医院では専門医の技術を生かし、しっかり噛み合うようになるまで治療を行います。

治療費用(概算 税別)

  • 表側矯正・・・¥85万~¥90万(重症度によって治療費が変わります)
  • 裏側矯正・・・¥125万
  • ハーフリンガル・・・¥115万
  • マウスピース矯正・・・¥104万

 

Q:分割払いはできるのでしょうか?
A:お支払いは一括か分割(2年24回払い、金利手数料¥0)をお選びいただけます。毎回の処置料はかかりません。また、噛み合わせの治療は医療費控除の対象となるため、税金の給付が見込めます。

Q:どこの矯正歯科にかかったらいいか悩んでいます
A:日本矯正歯科学会や、日本臨床矯正歯科医会では、学会の認定する専門医が常勤する医療機関での治療を推奨しています。歯並びの治療が終わったので噛み合わせの治療は矯正専門医に行ってくださいなどと言われたという話を聞きますが、それなら最初から矯正専門医にかかられた方がいいでしょう。

Q:矯正治療を受けようか迷っています。どうしたらいいでしょうか?
A:矯正歯科専門医として長く診療をしていますと、時々このようなお悩みを抱えておられる方が来院されます。そうした場合、
「矯正治療はその特質上、どうしても長くかかります。途中でやめることが難しいのも特徴です。迷って始めて、途中で気が変わるのがとても困ります。」
とお答えしております。そうすると、たいがい
「よく考えて来ます」言って帰られます。ところが、3年ほどたつと、また来院され、「まだ迷っています」と言われます。
「あの時、治療を始めていれば、もう終わってたかもしれませんね」
となる場合がたいへん多いです。
治療器具や、抜歯/非抜歯のこと、治療費用についてはお答えができますが開始の決定権は100%、患者さんにあります。ご自身で治療のメリット、デメリットを考えご決断ください。

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