what’s きれい

 理想的な歯ならび・噛み合わせ

矯正治療は、下記のような口元の美しさを考えた診断、治療計画が重要になります。
理想的な歯ならびについて、写真をみながらチェックしてみましょう
●上下の中央が一致している●全ての歯が対合し合っている
●上下の噛み合わせが互い違いになっている
●上の歯1本:下の歯2本で咬み合っている●全ての永久歯が、過不足なく生え揃っている
(上14本、下14本。親知らずは除く)
●左右対称の、綺麗なアーチを描いている
●全ての歯が、隙間なく接している●上の歯が、下の歯より2㎜ほど前方に出ている

●上の歯が2〜3㎜、下の歯にかぶっている●唇がE-ラインのわずかに内側にある(唇の出方は上下前歯の前突度に大きく影響されます。)
※E-ライン :横顔で、鼻の一番高い所とあごの最も出ている所を結んだ線

 

ゴールデンプロポーション(黄金比率)

これは、ほとんどの人が直感的に“美しい”と思う比率で、不変の(安定した)美しさの比率として使われています。

 ゴールデンプロポーション=1:1.618

口元の黄金比
鼻の下〜上下唇の間:上下唇の間〜顎の下
1 :1.618

もちろん、個人の好みや、その人が持つパーツの一つ一つの組み合わせによって、
感じ方が左右され、口元が黄金比というだけで一概に万人が美しいと感じるとは言えません。
しかし、顔を見て、魅力的かどうか判断するまでの時間はわずか0.4秒。
黄金比は、その一瞬で人が“魅力的”と判断するための指標となるものの一つであることは確かです。

理想的なFacial Balance

顔のバランスやパーツの大きさ・形は美容整形でメスを入れて“人工的に”作製する事は可能でしょう。
しかしあくまでも、持ち合わせた機能に逆らった強制的な変化です。
それとは違い、口元は、矯正治療で歯並び・咬み合わせを整えることで“自然と”整い、バランスのとれたものとなります。
口元が変わるだけで印象は大きく変化しますし、歯並びが美しくなると魅力的な笑顔が自然とこぼれるようになり、周りに与える印象もより良いものとなります。
矯正治療がもたらすものは、決して咬む機能だけではありません。

   整った口元の7条件

①ナソラビアルアングル上唇の出具合は前歯の傾斜(位置)に深く関わります。
90°以上 100〜110°程度
②上唇の傾斜上顎前歯の傾斜に大きく影響されます。例えば前歯が
後方に5mm移動すると上口唇は4mm後方へ移動し、
鼻根部(Sn,サブナジオン)も後方移動します。その結果、
鼻が相対的に高く見えることになります。
③上下の唇唇に力をいれずに自然に口を閉じられることが基本です。
④E-ラインに対する
上下唇の距離
正常な前歯部関係を持てば、下唇はやや(2mm程度)
突出します。
⑤下唇〜オトガイ間の湾曲しわのないスムースなカーブを描くこと
⑥オトガイ部緊張なくいわゆるウメボシが出ないような口元が理想です
⑦オトガイ部の湾曲おもに上顎前歯の影響を受け、前突が改善されると
オトガイ部(下唇の下)の不自然なふくらみがなくなり、
自然なS字カーブを描きます。

参考文献 谷田部賢一(前東京歯科大学矯正歯科教授)フェイシャルバランス論

医学的には理想的な歯ならびには諸説ありますが、ここでは代表的なHellmanおよびFrielの文献を参考にしています
(1)歯面接触
上顎前歯の舌面は下顎前歯の唇面の1/3~1/4(約2~3mm)を被い、これと接触している。
(2)咬頭頂と窩との接触
たとえば上顎第一小臼歯の舌側咬頭頂は下顎第一大臼歯の遠心窩頬側と、上顎第一大臼歯の近心舌側咬頭頂は下顎第一大臼歯の中央窩と接触している。
(3)隆線と歯間鼓形空隙との接触
たとえば、上顎第一小臼歯頬側咬頭の三角隆線は、下顎第一、第二小臼歯の歯間鼓形空隙と接触してる。(高橋の1歯対2歯咬合に似る説)
(4)隆線と溝との接触
たとえば、上顎第一大臼歯近心頬側咬頭の三角隆線は下顎第一大臼歯の頬面溝と接触している。
理想的咬合状態:上記4つの接触が、138か所あるのが理想的だがその内90±6%を有するのが代表的咬合関係である。
Friel,S.:Occlusion. Observation on its development from infancy to old age,Int.J.Orthodont., Oral surge.&Radiog.,13:322-343,1927
Hellman,M.:Variation in occlusion,Dent.Cosmos,63:608-619,1921

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